あおやかみじちいせき 青谷上寺地遺跡とは
弥生時代の大規模な集落遺跡。数万点にもおよぶ出土品。
青谷上寺地遺跡(あおやかみじちいせき)は、鳥取県鳥取市青谷町(あおやちょう)にある弥生時代(やよいじだい)を中心とする遺跡です。道路建設(どうろけんせつ)をきっかけに1998年に始まった発掘調査によって、弥生時代前期終わりごろ(約2200年前)から古墳時代(こふんじだい)初めごろ(約1700年前)にかけて、この場所にムラが営まれていたことが分かりました。これまでの調査で、ムラのまわりに掘(ほ)られた大きな溝(みぞ)や水田の跡が発見されたほか、数万点もの遺物(いぶつ)が出土しました。
弥生時代の環境
天然の良港をそなえた海辺のムラ。海と生きた青谷の弥生人たち。
青谷上寺地遺跡は日本海に面した小さな平野に立地しています。弥生時代にはこの平野の奥(おく)まで海が入り込んでいて、湖のようなおだやかな内湾(ないわん)になっていたようです。そのほとりに弥生時代のムラがつくられていました。遺跡からは舟の破片や漁の道具、魚の骨や貝がらがたくさん出土していて、青谷の弥生人が海とともにくらしていたようすがよく分かります。また、日本列島の各地や、朝鮮半島、中国大陸からもたらされた道具も多く見つかっていて、日本海を介(かい)したダイナミックな交流が行われていたことも分かりました。
地下の弥生博物館
多種多様な遺物が抜群の保存状態で大量出土。
国内初の弥生人の脳を発見!!
青谷上寺地遺跡は「地下の弥生博物館」と呼ばれるほど、出土品に恵まれた遺跡です。農作業の道具、漁の道具、食器、柱などの建物の部品、武器やお祭りの道具など、さまざまな道具が残りの良い状態で大量に見つかっていて、弥生人のくらしぶりを具体的に知ることができます。また、道具のなかには作りかけのものや失敗品もたくさん含まれているので、ものづくりが盛んに行われていたことも分かりました。 道具だけではなく、それを使った弥生人の骨もたくさん出土しています。しかも、3つの頭蓋骨(ずがいこつ)のなかには脳が残っていて、国内初の大発見になりました。
動画で知る!青谷上寺地遺跡
弥生時代の景観
青谷上寺地遺跡へのアクセス
- ARで遺構が出現!
- 3D出土品が出現!
- 動画で解説
【青谷上寺地遺跡展示館へのアクセス】
〒680-0501 鳥取県鳥取市青谷町青谷4064車で |
鳥取⇔青谷/40分..国道9号 倉吉⇔青谷/30分..国道9号 青谷羽合道路青谷インターより2分 |
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JRで |
大阪⇔鳥取/2時間20分..智頭急行線経由 鳥取⇔青谷/30分..JR山陰本線 JR青谷駅から徒歩で約3分 |